北風に千鳥格子

なりゆきで始まった超私的ブログ。更新凍結。近日ネットの藻屑と消えます

Monday, March 01, 2010

otakuは感想を書かずにいられない。

このブログで最も個人的なコンテンツであるアニメ感想を書き綴るojiです。

先日「涼宮ハルヒの消失」をようやく観てきました。僕は言うまでもなく基本的に人間嫌いなので、満員の映画館はある意味試練となるわけです。というわけで3週間という期間を空けての鑑賞となったわけですが、まーやっぱりまだまだ人が多かったですね。たかがアニメだというのに!(お前だ)

ま、結論から言ってとても楽しめました。いや、楽しめたなんてもんじゃなくて、未だにハルヒ系の絵とか見ただけで胸がキュンと来るくらい心に染み込みやがったんですけどね。あとできることならば原作の記憶をすべて消去してから観たかったなあ、と。この出来は完全に小説を凌駕してます。・・絶賛やないですか。以後ネタバレ全開感想。

その1・そもそもハルヒとはどんな話であったか
最初にちょっとTVシリーズに触れておきます。
僕が「涼宮ハルヒの憂鬱」を最初に見てナイス!と思ったのは、「物語のテーマと、作中の世界のルールがちゃんとリンクしている」というところです。ま、「テーマ」っていうとちょっと大げさなんですけど、要は物語の本筋というかあらすじというか、一番骨格になるところです。で、作中のルール(設定)がちゃんとその本筋を引き立てるものになっている、と感じたんですね。

いろんな意見もありましょうし、こういうこと言うのは野暮とわかりつつ言うんですが、僕は「憂鬱」とは「非日常への憧憬と、日常への回帰」を描いた物語だと感じたんですね。つまり「現実には無いものにばかり憧れている女の子が、現実を受け入れて現実の方を楽しくしていこうと変わる物語」と言う感じ。まー言っちゃえば単純な気もしますが、本当にこれだけ。

「現実には無いものの憧れ」がつまりはハルヒの世界改変能力であり、さらに進んで「現実への絶望」となったのが例の神人の暴走、そんな世界がどのようにして「日常の安定」をとりもどしたか・・は、ハルヒ読者には言わずもがなですね。ひとつひとつのイベントがキャラクタの心情の動きを表していて、設定自体は荒唐無稽にみえて意外とドラマがちゃんとしてるんですよ。

その2・で、「消失」はどんなだったか
ということを踏まえてようやく「消失」の話なんですが、ここでもその手法が踏襲されておりました。長門の心情・・「願望」や「迷い」といったものは、「改変された世界」や「用意した『鍵』がSOS団であったこと」に見ることができましょうし、またキョンの決心も「返却される入部届」「キョンの自分の声での『世界を大いに盛り上げる』発言」「キョン自身の手で長門を撃ちぬく(と決心する)こと」エトセトラ・・に見ることができます。どれも「物語の設定上必要だから」ではすまされないキャラクタの意志の発露を感じます。

あんな改変世界を作り上げ、そして最後の判断をキョンにゆだねた長門の心情とはいかなるものであったのか・・このあたりは主に上記のイベント及びキョンの独白によって明確に、かつまわりくどく示されます。明確だけど観客の想像力に委ねられると言うか。いやホント、想像すればするほど、胸を鎖で締め付けられたウヴォーギンのような気持ちになります(若干違う)。

その3・キョンがイケメン過ぎる件
僕は基本的には「涼宮ハルヒ」の一連のエピソードは、すべて「その1」で書いたような考えでもって「ハルヒの」物語であると解釈しています。ワガママ女王ハルヒの行動を、なんとか現実の範囲にコミットさせるよう右往左往するキョンたち。まあムチャクチャなことは起きますが、やってることはだいたい「普通の若者のやること」の範囲です。超能力者も宇宙人も時間旅行者もいない世界でもハルヒが満足し、ニコニコと笑えるようになることを目指す物語です。

ところが「消失」はもうこれ、完全に「キョンの」物語です。まあこの辺は映画や原作でもいやっつーくらい示されているのでわざわざ書くこともないっすが・・。ひとつだけ言うと、ハルヒは「憂鬱」で「非日常」から「日常」に帰ってきたわけですが、それはただの日常でなく、楽しいものがなければ作ればいいという言わば「超日常」でした。ひるがえって「消失」という物語は、キョンが「日常」側にいる振りを捨てて、ハルヒの「超日常」に参加する決心をする話だったわけです。

ハルヒとキョン、相反するキャラクターに見えても根っこは同じだろ?みたいなことが、ここでもう一度示されるのですね。「憂鬱」との対比にもなってる・・というとちょっと言い過ぎかもしれませんが。

・・ま、人間そんな決心をしたところで、世界はなべて事もなし。ラストは今後もハルヒの超日常に振り回されることを予感させるよーな終わり方でしたが、それもすごく良かったです。物語後半のキョンは本当にイケメンです。前半はアホかってくらい察しの悪さを発揮したのでどーなることかと思ってたんですけどね。

うーん、「消失」感想を書く前に「その1」で個人的なハルヒ論なぞをぶってしまったためにまたムダに長くなってしまった。しかし「なんで自分はこんなクソ萌えアニメみたいのを気に入ってしまったんだ?」というところから色々と思索をめぐらせた結果なので、いつか書いておかねばと思ったのですよ。ハルヒかわいい。